日本アイ・ビー・エム
米国IBMコーポレーションの日本現地法人。2012年に創立75周年。同年売上高約8500億円。/創業:1937年 従業員数:非公開
◎サテライト・オフィスで移動時間の無駄を省く
言わずと知れたITのリーディングカンパニー「アイ・ビー・エム」はワークスタイルの分野でも先進的だ。
そのひとつに「サテライト・オフィス」とよばれるものがある。都内だけでも主要駅から徒歩圏内に数カ所の「執務スペース」が用意されており、イントラネットを経由してデータベースにアクセスするなどオフィスと同様に業務を行うことができるのだ(ちなみに、自分のオフィスでも席は決まっていない)。
例えば、新橋の「サテライト・オフィス」は駅前のSL広場からわずか30秒。そこには約30名分のデスクがあるほか、ミーティングスペースも用意されている。また、海外との電話会議も可能になっている。主に外回りのスタッフの移動時間の効率化を追求した制度である。
カヤック
鎌倉に本社を置き、個性的なWEB コンテンツ・サービスを提供する。その名も“面白法人”カヤック。/創業:1998年 従業員数:214名
◎給料はサイコロの出た目で決まる
「サイコロ給」「スマイル&コブシ給」「旅する支社」「ウルトラマン型勤務」「全員社長合宿」「漫画名刺」「ファッションデー」「野菜給」……。すでに廃止された制度も含め、ここに書ききれないほどのユニークな制度で知られるのが、自らを“面白法人”と名乗る「カヤック」である。
数あるユニークな制度のなかでも、創業時から続いているのが「サイコロ給」だ。毎月給料日前にサイコロを振り、「基本給×出た目(%)」の分が「+α」として支給される。たとえば、基本給30万円でサイコロの出目が「5」なら、30万円×5%=1万5000円が「+α」分となるわけだ。
給料は上司が評価を決めるのが一般的。一見すると不謹慎とも取られかねない制度である。だが、上司といえども一人の人間、感情によるブレもあるだろう。ならばサイコロの「出目」でそのブレ幅を持たせてみることも可能なのではないかという発想である。
運命のいたずらの結果はインターネットでも公開されている。ちなみに“面白法人”には、(1)自分たちが面白く働く。(2)周りからも面白いと認められる。(3)人生が面白くなったという人を1人でも増やすお手伝いをする、という3つの思いが込められている。