4月からの消費税のアップが秒読み段階に入ったかと思ったら、今度は年収1000万円以上のサラリーマンを対象に、これまで経費として認めてきた「給与所得控除」を削るなどの所得税の増税の検討を政府・与党が始めたという。やれやれという感じだが、この給与所得控除で思い起こされるのが「サラリーマン税金訴訟」である。

私大の教授が、事業者には必要経費は認められるが、給与所得者にそれがないのは不公平であるなどの理由で訴えたもので、1985年に最高裁判所は原告の上告を棄却した。確かに、それ以前から“必要経費見合い”の給与所得控除の制度があり、それなりに考慮はされていた。しかし、これを契機にサラリーマンの不満を少しでも解消しようと、87年に導入されたものが「特定支出控除」だった。