3月は人事異動の季節です。人材の採用や適切な配置は、組織の競争力に直結する課題といえます。その際に最近注目されているキーワードが、「ダイバーシティ経営」です。その主旨は「女性・外国人など、多様な人材を積極登用し、組織の活性化を図る」といったところでしょうか。実際、女性の管理職比率などに対して数値目標を設定する企業も増えてきました。

私も女性・外国人を日本企業が登用するのは、社会的に重要なことだと思います。しかし他方で、安直にただ「女性を増やせばよい」「外国人を増やせばよい」という風潮には懸念を持っています。安直なダイバーシティ(=多様性)はむしろ組織にマイナスの結果をもたらしかねない、という経営学の研究成果が出てきているからです。

女性を増やすと組織は停滞する!?

ダイバーシティには2種類ある

経営学では、ダイバーシティには少なくとも2種類あるとされています。1つは「タスク型の多様性」と呼ばれるもので、能力、職歴、経験などにおいて多様な人材を組織に取り込むことです。もう1つは「デモグラフィー型の多様性」です。これは性別、国籍、年齢といった「目に見える」属性についての多様性です。