居場所を失い、中国を追われた人々

華僑は福建省や広東省潮州ちょうしゅうの出身者が多い。その中には客家ハッカと呼ばれる人々が含まれている。客家は中国人ではあるが独自の文化を有し、戦乱を逃れて中原ちゅうげんから福建省周辺に逃げのびてきた人々とされる。

日本では華僑を、中国政府が外国に派遣した人々と考える向きもあるが、それは間違いである。華僑は中国を追われた人々である。中国では貧しくて生きていけなかった。または共産党に追われて逃げた。そんな人々だ。

古い世代の華僑は本能的に共産党を嫌う。現在でも北京の共産党に従う気にはなれない。だから、華僑を中国共産党の手先と考える必要はない。とはいえ、古い世代は中国語を話し、中国には愛着を持っている。