食経験の積み重ねはなぜ重要か
人文心理学の分野で知られているマズローの欲求理論に基づいて、ヒトの摂食欲求(食欲)の発達段階を表現したものが図表4です。各階層で摂食行動の欲求が満たされれば満足感や幸福感が得られます。
底辺層は、先天的な食嗜好性です。甘味やうま味を好み、苦味、酸味を嫌うことは、先天的に備わる神経回路により決まっています。最下層より上の層は、食行動の経験によって現れる階層になります。
複雑に認知制御される食欲の階層
下から2段目「安全と安全欲求」では、安全で安心できる食物を求めます。例の食物新奇性恐怖は、経験のない食物に抵抗を感じて積極的に食べない現象です。食わず嫌いや偏食の一因も食物新奇性恐怖である可能性があります。定番の食物を好むことは子どもに顕著です。
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