「なぜここまで麻生氏親族が得をするのか」
皇室の経済を規定している法律が「皇室経済法」である。これは戦後の1947年に定められたもので、皇族費は、天皇家や上皇家以外の皇族が、その品位を保つために使われる資金である。
今回、皇室典範とともに皇室経済法も改正された。改正前の皇室経済法では、親王と内親王、王と女王で皇族費に差が設けられていたが、その差は解消された。
彬子女王の皇族費が増額されたのは、そのためであるが、信子妃の場合には、三笠宮寬仁親王妃家を創設したときに、すでに3050万円に増額されていた。そこには親王妃と女王の差がまだあり、彬子女王の皇族費は信子妃の70%である。ただ、麻生副総裁の妹と姪である2人の皇族費を合わせれば、総額5185万円になった。一般の国民が「世帯分離」をしても、それで収入が増えるわけではない。
なぜ、麻生副総裁の親族がこんなにも得をするのか。そうした声が上がるようになり、その点が俄然、注目されるようになったのだ。
皇族費の増額については、当初から「立法府の総意」に盛り込まれていた。ところが、世間の関心は女性天皇や養子案ばかりに向かい、その点が注目されることはなかった。
ところが、彬子女王の過去の発言が掘り起こされることで、結果的に国民の目は「金の問題」に向けられることとなった。
この点を、麻生副総裁などは想定していなかったかもしれない。そうであれば、これも「大誤算」である。こうした金の問題は、今後くり返し蒸し返されるであろうから。
「麻生百年史」に滲む権力への固執
旧宮家から養子に入る人間には皇位継承の資格は与えられない。だが、そこに生まれた男児には与えられる。
三笠宮寬仁親王妃家や三笠宮家が養親となれば、その孫が将来において天皇に即位する可能性が出てきた。そうなれば、麻生副総裁は天皇の親族になる。
「麻生太郎氏がそうした野望を抱いているのではないか」。そんなこともくり返し言われるようになってきた。
ただ、麻生氏も9月20日には86歳になる。彼と血のつながった天皇が誕生するとしても、それは相当に先のことである。麻生副総裁が、それを目にする可能性はほとんどない。
となれば、なぜ、そこまで皇室典範の改正にこだわったのか。それが理解できないと言う人たちも少なくない。
そう思われる方はネット上で公開されている、麻生副総裁の出身母体である麻生グループの「麻生百年史」を見ていただきたい。そこには、次のように記されている。
今回皇室典範の改正が進められるなかで、麻生副総裁を摂関政治の全盛時代を築いた藤原道長にたとえるむきもあったが、それは現実だったのだ。

