サンダルやヒール靴で登山にくる若者
〈取材班:あちらの男性、げたを履いて登山道を上っていきます。あちらの女性はヒールを履いて登っていきます。ヒールで山頂まで登って来た女性に話を聞いてみると……。
20代女性:すごく滑りやすい、階段も多かったし。割と軽い気持ちで。
女性の友人:ハイキングくらいのつもりだった〉(FNNプライムオンライン 2023年2月5日)
〈気軽に登山できる一方で、ほとんどヒモだけといった足の指が出ているものなど、街中を歩くようなサンダルでの登山が後を絶ちません。厚底サンダルで登山する女性も見られました。
サンダルで来た登山客:「簡単なルートで来ると、このサンダルでも全然大丈夫なんです。でも、私くじきそうになったよね。このサンダルでくじきそうになった。サンダルのせい、自分のせい。親に止められて、『こんな(服装)でいくな』と。これで来ちゃいました」〉(テレビ朝日系「グッド! モーニング」2023年7月21日放送分より)
〈記者が高尾山を訪れた日は好天に恵まれ、平日にもかかわらず、山頂は大勢の人で賑わっていた。親子連れや高齢者のグループ、外国人観光客がのんびりとくつろぎ、弁当を広げて缶ビールを飲んでいる人もいる。だが、このすぐ近くに危険は潜んでいる。
「『ここから山道』って、(標識に)書いてある。面白そうだから、ちょっと行ってみよう」「えーっ、危なくない?」「大丈夫、大丈夫!」山頂直下の登山道「4号路」の分岐では、50代くらいの夫婦が立ち止まり、こんな会話を交わしていた。
夫婦は街を散歩するような軽装で、女性はロングスカートにハンドバッグを持っていた。その先は急な下りだが、夫婦は森の小道を進んでいった〉(前出のAERA dot.)
「サンダル登山」は意外と迷惑をかけない
しかし現実は、こうした報道とはちょっと違っているようだ。
「マスコミは『サンダル履きなど軽装の人たちが遭難している』という絵を撮りたいみたいですが、それは誇張されているというか、つくられたイメージだという気がします。
そういう人たちが遭難することはほとんどありません。サンダル履きで来るような人たちは若いし体力もあるので、転んでケガをしたとしても、救助を呼ばずに自力下山しちゃっています」
ただ、計画が不充分で救助を要請してくるケースは散見するという。たとえば、昼ごろから登りはじめたはいいが、山頂周辺でのんびりしているうちに日没となって下りてこられなくなるというパターン。
スタート時刻が遅すぎるし、登山の基本装備であるヘッドランプも持っていないから、救助を要請せざるをえなくなってしまうわけだ。また、山頂で酒を飲み過ぎて転倒したり、具合が悪くなって自力下山できなくなるという事案もたまにあるという。

