「BeReal流出」に翻弄された企業組織

BeReal投稿による炎上事件が続いたことは、記憶に新しい。

西日本シティ銀行では、行員が投稿した動画に8人の顧客名と19法人の名称、営業目標などが写り込んでいた。顧客の1人は住所も含まれる状態だった。同銀行では再発防止として、営業店への私用スマホの持ち込みを完全禁止とする対処がとられた。

仙台市の小学校では、教員が職員会議用に作成されたGoogle Classroomが表示されたパソコンを撮影し、投稿。画面には、所属する学校名と同僚教員1人の名前も表示されていた。学校は保護者に対する説明と謝罪に追われた。

BeRealは基本的に友達限定公開の上、次の投稿があるまでの約24時間しか表示されない仕組みだ。それにもかかわらずなぜか投稿が複製され、他のSNSで拡散したことで炎上となっていた。「友達は本当の友達ではなかったのでは」「マウント投稿していたから炎上させられたのでは」など、ネット上では流出した理由もさまざまに憶測された。

BeReal
写真=iStock.com/Anna Matviienko
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「過去の投稿が消えない」setlogのリスク

BeRealの場合は油断しやすい環境が整っており、問題ある投稿が増え、炎上につながった。同様にsetlogの場合も基本的にグループ内公開のため、やはり油断しやすい仕組みがある。しかもこちらは投稿が消えず、自動的にその日のグループ内の投稿が1本のVlog化されて残り、過去の日付のものはいつでも見ることができる。

BeRealや同じく消えるSNSとして知られるSnapchatなどは、画面収録機能などを使えば通知なしで保存できはするものの、アプリ内でキャプチャを撮ると相手に通知がいく仕組みがあった。ところがsetlogの場合は、そもそもすべて残る上、キャプチャなどを撮っても通知はいかない。

BeRealは「2分以内に投稿」という制限のせいで焦って撮影することもあり、問題があるものが写っていてもそのまま投稿してしまうことが炎上につながった。一方、setlogは1時間ごとに撮影する仕組みのため、生活パターンや生活範囲を知らず知らずのうちに明かしてしまうリスクがある。

「友達限定公開」だとしても、リアルな友達だけが見ているとは限らない。setlogでつながる仲間を募集するサイトもあり、SNS上で募集している人もいる。募集自体が問題というわけではないが、知らない人とつながることで、自宅や学校等が特定されるリスクが高まるだろう。