中畑清「娘の尻を叩きつづけた」
巨人OB会長である中畑清氏は「私は反抗期の娘の尻を『ごめんなさい』と謝るまで叩きつづけたことがある」「今はその娘家族と一緒に暮らしている。あの時があってよかった。阿部慎之助家も絶対やり直せる」とも語った。反抗期というからには10〜18歳頃を指すだろう。その娘の臀部を叩きつづけるのは、現在の児童相談所の基準では身体的虐待と見なされるはずだ。大人になった娘さんにも生活があるのに、なぜそんなセンシティブな話を公表するのか。
「あの時があってよかった」とあるが、体罰のおかげで現在の親子関係があるのではなく、過去には暴力をふるってしまったが親子関係は継続した、と考えるのがフラットな見方だろう。
読売新聞は「暴力根絶」を訴えているのに、体罰に慣れ親しんできた世代のOBは「体罰のおかげで教育が成功した」と勘違いをしている。これは典型的な「生存者バイアス」だ。ここにスポーツ界で暴力がなかなかなくならない深い理由があるのではないか。くしくも5月28日には、広島・広陵高校野球部事件の第三者委員会報告書が出て、部員間の暴力が「いじめ」だと認定された。野球界からの暴力の一掃を願う。

