不確実性は「オイルショック並み」

第3に、不確実性の高さである。中東情勢の先行きが見通しにくいなか、原油価格に関する不確実性は、1970年代のオイルショック時並みの水準まで高まっている(図表3)。

【図表】原油価格不確実性指数

石油企業にとって原油価格の動向は自社の売り上げに直結するため、原油価格の不確実性が増大すると収益計画を立てるのが難しくなり、増産に向けた投資決定を慎重化させる可能性が高い。

加えて、2028年以降の大統領選挙で政権交代が生じ、米国のエネルギー政策が大幅に転換しかねないことも中長期的な増産投資を抑制するとみられる。

民主党の大統領は気候変動対策を重視する傾向があるため、化石燃料の掘削や輸出に対する国内規制を再び強化する可能性がある。エネルギー関連のプロジェクトは10年以上の長期にわたるものであり、将来的な規制強化の可能性が、企業の投資を手控えさせる要因となる。以上を踏まえると、わが国政府は、米国以外の国に対しても、代替調達に向けた交渉を加速させる必要がある。