リタイア後に待ち構える世界では「こんな老人が好かれる、嫌われる」。有識者・介護のプロの面々から異口同音、まったく同じ回答が――。

「上」にいた人が新卒・見習に

全国亭主関白協会会長 
天野周一 

1952年、福岡県生まれ。西南学院大学卒業。フリー誌「リセット」、タウン誌「福岡モン」編集長。99年、全亭協を設立し“妻の尻への敷かれ方”を探求する。会員数1万7000人。著書に『亭主力』ほか。

一生働く覚悟を余儀なくされそうな世代が、「引退したら何をしよう? 」などと想像できるか否かはひとまず置いて、男性が夢想する“理想の老後像”はおしなべて独善的だ。よかれと思ってはいても、妻や周囲の心の内をまったく汲んでいない。「一緒に世界旅行に行こう」などと妻に切り出した夫が、「あなたとだけは行きたくない」と唐竹割りにされ、果ては三行半を叩き付けられる事例はよく知られている。

こうした悲喜劇は、なぜ性懲りもなく繰り返されるのだろうか。

「夫婦の間に『突然』はありえません」