サブプライムローン問題に端を発した世界金融危機。欧米では大手金融機関への公的資金注入や協調利下げなど、混乱収束に向けた施策が行われている。各国の迅速な対応で、リーマン・ブラザーズ級の大手金融機関の破綻は、ひとまず回避されたとみていいだろう。
米証券大手のゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーは、レバレッジ(てこの原理)をきかせて資金の何倍もの投資を行ってきた。しかし銀行に業態転換したことで、今後は自己資本比率8%以上を保つというBIS規制が課せられる。このルールを守るには増資を行うか、貸し剥がしなどを行うしかない。現在はその両方が行われ、資金引き揚げに対応するため、ヘッジファンドでは保有している株式や原油、穀物といった商品の投げ売りが行われている。これが世界中の株式市場を混乱に陥れたのである。
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