史上最も深刻な皇室存続の危機

保守派は、男系男子での継承に固執しているが、明治のはじめから女性を重んじる気風を確立してきた皇室のメンバーには、そうした考え方は存在しないのではないだろうか。

皇室の存続は今や歴史上最も深刻な危機に直面しており、それをいかに打開するかは、特に天皇にとって最大の懸念事項であるはずである。にもかかわらず、国会での議論は進んでいない。

ただ、そうした状況の中でも、天皇は皇后とともに、戦後の皇室の取り組みを必死に愛子内親王に伝えようと努力しているように見える。

2025年11月、天皇皇后両陛下と愛子内親王殿下(東京アクアティクスセンターにて/出典=宮内庁Instagram(@kunaicho_jp)
島田裕巳『日本人にとって皇室とは何か』(プレジデント社)
島田裕巳『日本人にとって皇室とは何か』(プレジデント社)

上皇夫妻もそうであったが、子どもたちの教育を行う上で、男女で差をつけてきたようには見えない。前にも触れたように、上皇夫妻の末娘、清子さやこ内親王(現在の黒田清子氏)が皇族女性による外交で先駆的な役割を果たしたのも、その影響である。

そこで心配になるのが秋篠宮家の場合である。男女を区別しない方針では天皇家と共通する。だが、子どもたちの自由を最大限に尊重するあまり、十分な帝王学を施しているかどうかが必ずしも明確ではないのだ。眞子元内親王の結婚や悠仁親王の進学先から、そうしたことが見て取れる。それは、皇嗣という曖昧な立場によるところが大きいが、今後のことを考えると、大きな不安材料なのである。

(初公開日:2026年1月17日)

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