これまでの経緯
まずことの経緯を時系列で確認しておきましょう。
1月20日(火)
衆議院議員選挙公示
1月23日(金)
衆院選公認証交付。300人と握手。
2月1日(日)朝
NHK「日曜討論」欠席。代役は田村憲久氏。官邸は「手の治療のため」と発表。
昼 岐阜・愛知遊説。「痛い右手」を大きく振り回しながら演説。右手全部の指にテーピング。
2月2日(月)
尾崎官房副長官会見。「今後の公務に支障はない」
2月3日(火)昼
ネパール大統領と会談。
握手を「痛い」と仕草で拒否。右手にサポーターを装着。
2月3日(火)午後
埼玉県内遊説(5カ所)。1万人の前で右手にマイクを握り熱弁。(会談での「握手拒否」から数時間後、2本束ねたマイクを右手のみで握って保持して演説)
2月3日(火)夕方
文春オンライン(電子版)が「放送の2日前から出演キャンセルを準備していた」とスクープ。
2月4日(水)深夜 01:00
ジャーナリスト須田慎一郎氏へ高市首相本人からメール。
2月4日(水)午後
木原官房長官会見。(以下、毎日新聞記事より一部抜粋)
「首相は深刻な状態で、私が(出演を)キャンセルさせた」と明らかにした。高官(筆者注 木原官房長官)によると、首相は衆院解散後の1月23日に党本部で行われた衆院選立候補予定者への公認証交付で300人以上と握手し、手指の関節が腫れるなど症状が悪化した。衆院選公示後の応援演説で支持者らと握手を重ねる中、右手の指2本の関節が曲がるなどしたという。高官は通院や治療をするよう求めたのに対し、首相は応援演説を続け、日曜討論にも「出る」としていたが、2月1日朝に医務官の治療を受けた。」
2月4日(水)夜
須田氏が動画で高市氏からのメール公開。(以下、抜粋)
「公示日から握手で右手指関節が2本曲がり腫れあがっていたところ、木曜日と金曜日の演説会で手を強く引っ張られてアウトでした。」
「日曜朝にようやく医務官に消炎処置とテーピングをしてもらい、午後から遊説を再開することになりました。」
「選挙後に病院でレントゲンを撮ります」
「日曜朝はNHK出演のために演説出発を遅めにしていたので、膠原病(関節リウマチ)などの専門医である医務官に日曜朝に治療してもらえば(出演に)間に合うということで……」
「引っ張られて手が腫れた」への違和感
この件についての最初の公式発表は高市首相自身のXポストです(2月1日)。
ここ数日の遊説会場で、熱烈に支援してくださる方々と握手した際、手を強く引っ張られて痛めてしまいました。関節リウマチの持病がありまして、手が腫れてしまいました。急遽医務官の方に来ていただき、お薬を塗っていただき、しっかりテーピングもしていただきました。(高市首相公式Xより一部抜粋)
文面から、もともとの持病にくわえて手に強い牽引力がくわわったことで関節が腫脹した、すなわち「外傷」がメインと読み取れます。
また「手が腫れた」との記述がありますが、もし握手で引っ張られたならば、もっとも牽引力の負荷がかかるのは手関節か前腕の筋群あるいは肘関節です。
しかし高市首相のテーピングは手指の第二関節(PIP関節)でした。さらに拇指の第一関節(IP関節)にもテーピングされており、握手で引っ張られて受傷したという「受傷機転」からすると、なかなか理解が困難です。
常識的に握手というものは5本指をまとめて握って引っ張るものではないからです。

