みずほが出したレポートの破壊力
そんな中、高市経済政策は素晴らしいと太鼓を叩いていたはずのみずほフィナンシャルグループで、2月2日にエコノミストがこの発言をこき下ろすレポート『高市演説を受けて~危うい現状認識~』を書いてネットでバズってしまいました。
個人的にはそう言われてもしょうがないだろと思うぐらいマーケット的にはコンセンサスが得られる内容でしたが、選挙期間中に太鼓を叩いてくれていたはずのみずほで高市政権の看板政策を正面から否定され、しかも各種メディアで報じられたことからみんなブチ切れて顔真っ赤であります。まあ、タイトルが煽り過ぎだわな。
マーケットや経済学の人たちは「正しいことを正しいと言って何が悪い」という考えが多いんですが、トランプ関税もそうですが政治的には人気者が国民からの支持を得て微妙な経済政策をブチ上げてもマーケットは静かに反撃するか、周辺の分かってる人がスクラム組んで羽交い絞めにして現実的な政策に落とし直すしかないわけです。
マーケット的に当たり前のことを書かれただけでも、公職選挙の期間中なら普段市場の情報等を見ない一般の有権者が「あの『みずほ銀行』が高市政権の経済政策を全否定!」みたいな報道のされ方をしてしまうわけで、タイミングが悪かったですね。何より、ネットでも「親中派のみずほ銀行が反高市で選挙妨害している」みたいな陰謀論も多数飛び交う始末であります。
そして何より一番嫌なのは、一連の騒ぎの結果、高市さん本人というよりも周辺が噴き上がって政策転換に抵抗しそうな雰囲気がマキシマムなことで、世の中うまくいかないものだなと思うわけです。
これを機に、周辺にいる変な自称経済評論家は全部切って政策転換したほうがという気もしますが、なにぶんアベノミクス後継の「責任ある積極財政」は高市政権の看板政策になってしまったので、旗を降ろすにも降ろし方に段取りがあります。
複数年度会計とかそういうイケてる話は残しながら、意味不明な部分は削ろうぜという話が進むといいんですが、こう、何と言いますか、他人に強く言われると絶対曲げないというか、そういう素敵な感じでありまして、まあその。
れいわ、共産、社民の終焉が見えてくる
他方で、あれだけ騒いだ政治とカネの問題は、当該本人が選挙に出て勝ってしまえば、もう禊は済んだだろうということになりつつあります。
また、長年自民党と公明党さんの間で懸案であった政治資金規正法の改正についても、圧倒的に分厚い白紙委任状が高市さんの手に渡れば「有権者はそんなことは求めていない。カネの問題は終わった、働く議員が集まって働いて働いて働いてまいります」ということで場流れすることになるでしょう。
それどころか、自民党と維新さんとで3分の2以上になれば、文字通り憲法改正議論も進むでしょうし、参議院とのねじれ現象を解決するためにも与野党での再編は待ったなしになります。そんな日本政治でいいのかと言われる人も少なくないかもしれませんが、そんな日本政治になると思うので、当面は諦めましょう。
そうなると、「ネオ55年体制3.0」とでも呼ぶべき、自民党内での権力闘争が主な政治事項となり、2027年の地方統一選挙を挟んで、岸田文雄さんの時に大勝して以来の参院選(2028年)がやってきます。
そこまで支持率が続けば衆参ダブル選挙かもしれませんが、少なくとも衆議院選挙は3年はやらないだろうと見込めば、野党側、特に泡沫政党側は数年間冷たいごはんを食べ続けて生き残れるのかという問題が発生します。
れいわ新選組さんや日本共産党さんは社民党さんと並んで存続の危機でしょうし、有権者の支持を集めるために生き残りをかけた再編になる一方、大正義高市自民と組んで貴重な参議院の議席を献上する運びもあるかもしれません。
その意味では、戦後反自民党の受け皿となってきた旧社会党や日本共産党をはじめとした、いわゆる左派・リベラル勢力の終わりを迎える選挙になるんじゃないでしょうか。議席を失った左翼勢力が再編しても、当面選挙もなく政治的に外野に置かれるということであれば、そもそも政党として成り立ちません。
所属する地方議員がしっかり地方に根を張って、捲土重来のため3年頑張れるかというのが「リベラル勢力の解体的危機」に対抗できる唯一の方法論となることでしょう。中道改革連合さんも、ハコとして維持できるのかという議論もあるでしょうし。

