誰にもマネできない「視聴率調査」法

司会を務めていた深夜番組『EXテレビ』(日本テレビ系、1990年放送開始)でのこと。「視聴率調査機のある2600世帯だけにおくる限定番組」と題し、カメラに向かって「今から1分間、NHK教育テレビ(現・NHK Eテレ)にチャンネルを合わせてください」と呼びかけた。

当時その時間帯の教育テレビは放送終了後で砂嵐状態。それを見ている人など誰もいないはず。ところが、関西地区で2%の世帯視聴率(ビデオリサーチ調べ)が記録された。ビデオリサーチからは抗議されたが、調査機は実在し、ちゃんと調査は行われていることが証明されたのである。

これらの“武勇伝”から感じるのは、『ナイトスクープ』の口上よろしく「さまざまな謎や疑問を徹底的に究明」した上で、それを娯楽として成立させる際立った手腕である。過激な行動に出ることもあるが、それもあくまで理詰めを貫いた延長線上にあるもの。反発する視聴者もいるかもしれないが、だから面白い。その点が、ただの暴走とは一線を画していた。

いまこそ「ポスト上岡龍太郎」が必要だ

必要以上に盛らなくてもテレビは面白くなる。いや、むしろ盛らないほうが面白い。話芸を武器にその可能性を示したのが上岡龍太郎だった。確かに上手く誇張することも番組の見せかたであり、芸のひとつだろう。だがあまりにそちらの方向に偏ってしまうと、テレビの娯楽は結局やせ細る。

上岡は自著のなかでこう語る。「ぼくの本当の面白さがわかるのは、テレビで言うと5%。それ以上は見てもわからへん。むしろその20%も見るような、アホに合わした番組やりとうない。20何%もとるということは誰にでも分かるということで、そんな番組はやりとうない」(『上岡龍太郎かく語りき』)。

潔さすら感じさせるこんな覚悟が、転換期を迎えた現在のテレビには求められているのではないか。いまこそ「ポスト上岡龍太郎」が必要だ。そんなことを『ナイトスクープ』の「演出」問題から考えさせられた。

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