富裕層の行動は決して派手ではない
続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。
第4位にランクインしたのは、『億までの人 億からの人』でした。著者の田中渓さんは、ゴールドマン・サックスで長らく投資の最前線に立ち、世界中の富裕層と交流してきた人物。その経験から見えてきた「億までの人」と「億からの人」の決定的な違いが、本書には凝縮されています。
印象的なのは、富裕層の行動が決して派手ではないこと。彼らは例外なく、地味で当たり前の行動を、圧倒的な量とスピードで積み重ねています。
さらには、常にROI(投資対効果)という視点で、自分の時間の使い道を決めているのもポイント。「この行動は将来の自分にどんな価値をもたらすのか」を基準に、やること・やらないことを冷静に選んでいるのです。
特に著者自身の運動習慣の話は象徴的です。田中さんは、最初は15分の運動から始め、試行錯誤しながら、徐々に負荷を高めていった結果、今では毎朝3:45に起きて「25km走る」「60km自転車に乗る」「7000m泳ぐ」のいずれかをこなす生活を送っているそうです。超多忙な中でも運動の時間を確保しているのは、体力や精神力もまた、人生を支える重要な資産と捉えているからでしょう。
本書は、単なる成功談ではなく、「再現可能な思考と習慣」を示してくれる実践書。頑張り方を変え、ビジネスパーソンとしてレベルアップしたい人にとって、本書は「努力の方向修正」を促してくれる一冊です。
「捨てられなかった」ミニマリストの言葉
第7位は『それ、いつまで持ってるの?』でした。
著者の筆子さんは、カナダ在住のブロガー。現在はミニマリストですが、かつては物に執着し、どうしても捨てられなかったそうです。
本書は、そんな筆子さんの経験を踏まえ、特に捨てにくい「思い出の品」に焦点を当て、それらを手放せない理由を丁寧に解きほぐしていきます。印象的なのは、「思い出は物に宿っているのではなく、自分の中にある」という一貫したメッセージです。
筆子さんによれば、思い出の品を捨てにくいのは、感情や記憶のような目に見えないものと結びついているから。特に、人とのつながりを象徴する品は、相手の気持ちをないがしろにするような気がしてしまい、捨てづらく感じるのだといいます。
その感情を受け止めた上で、本書では、“思い出も人とのつながりも、たとえ物を捨てたとしても、消えてなくなることはありません”とまとめられています。手放した物でも、心の奥にあるアルバムで、何度でも見ることができるのです。
物を捨てることに罪悪感を抱いてきた人が本書を読むと、心が軽くなるはずです。部屋だけでなく、気持ちの整理をしたい人にも一読をおすすめします。


