稼働率100%超、利益率50%超……高コスト体質であるホテル業界にあって最高水準の利益をたたき出し続ける理由は何か。東京オリンピック開催を見据え、異業種が続々と参入する驚異の高収益業界ビジネスホテルの光と闇に迫る!
JR西日本ヴィアイン社長 若菜真丈

高収益が期待されるビジネスホテル業界に、異業種から名乗りが上がった。JR西日本の100%子会社であるJR西日本ヴィアインだ。ヴィアインはJR西日本が母体であるにもかかわらず、その管外へ飛び出して全国展開を行っている。

「JR西日本管内で始めたヴィアインですが、お客様から他地域にも出店してほしいという要望がありました。管外で最初に選んだのが東京の大井町でした。今後もJR各社のホテルとバッティングしない立地を選びながら、各社のご理解をいただいたうえで展開します」(若菜真丈社長)

ヴィアインのスタートは決して順風満帆ではなかった。鉄道事業者であるJRの強みを活かした立地でありながら稼働率が低迷し、40%台という時期もあった。縦割り意識が強く、部署間であったり、日勤と夜勤の間での意思疎通もほとんど図られていなかったという。経営改革が推し進められる中で、反発する者、ついてこられない者が続々と会社を去った。第1の目標は価格を落としてでも満室にすること。需要が徐々に増えてくると、今度は稼働率を落とさないままでの客単価の向上を目指した。2年間で単価を15%上昇させたという。現在の稼働率は90%台、客単価も7000円台と高水準を保っている。他社の出店攻勢に関してはどのように考えているのか。若菜社長は他社の動向を気にするよりも10年、20年後を見据えた出店計画を大事にするべきだと話す。

「基本的にわれわれの出店は東海道、山陽新幹線の沿線、かつ政令指定都市を狙っています。そういった土地は今後、大幅な人口減少に見舞われることもない。全国各地にどんどん出店するというやり方が長期間継続して利益を生むかは少し疑問なんですね。最安値で予約サイトに出し続ければそれでいいということでもありません」