離脱前には必ず「サイン」がある
後日、他のプロジェクトメンバーと話す機会がありましたので聞いてみました。「Aさんがプロジェクトから抜けられましたね。どんなお気持ちですか?」それに対する回答は「私は、Aさんに頼まれた資料を出しましたので関係ありません。それ以外、ノーコメントです」とのこと。この返答を聴いて、これではAさんも潰れるはずだと納得しました。
さらには、ほかのチームメンバーにAさんが「いまのチームでうまくいかないから、チームをシャッフルしたい」と相談していたことがわかりました。それを聞いたメンバーは、「うまくいってないんだね。がんばるしかないね」と軽く流してしまったとのこと。「大したことないだろうと」と誰にも報告も相談もせずに放置してしまったのです。Aさんのこの時の心の叫びを聞き取ることができていれば、離脱するまえに何か手を打てたことでしょう。
今回のケースに限らず、人はチームを離脱したり、うつ病になったり、会社を辞めることもありますが、実はそうした事態が起きる数カ月~数週間前には、必ず何かの「サイン」を出しています。例えば、いつもは元気に出社してくるのに浮かない表情をしている、会議で発言回数が減ってきている、なにか考え事をしていることが多い、メールの返信が遅くなるなど、言葉に出さなくても何かしらのサインを出しているものです。このSOSのサインを見逃してしまうと、取り返しのつかないことになります。経営者やリーダーの方は、SOSのサインを見逃さないように誠実な関心を寄せる必要があります。
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