全国高校駅伝で3連覇に挑む
全国高校駅伝を連覇中の佐久長聖高だが、前回Vメンバー6人が卒業。戦力の大幅ダウンがささやかれていた。夏のインターハイは入賞者を出すことはできなかったが、今年も強力なチームに仕上がりつつあるようだ。
「春先から夏にかけては大丈夫か? という雰囲気でしたが、ここに来て、だいぶ上がってきました。他チームも非常に強いですけど、『3連覇』を目標にできるのは我々だけです。そういったことを口に出しながらやらせていただいてきました」
当初、選手たちは13年連続となる「5位以内」という目標を掲げていたという。
しかし、過去2年は「日本一」を目指してきただけに、「取り組みや意識レベルが下がった」と、高見澤監督は目標を「3連覇」に上方修正。チームに危機感が生まれたことで、選手の意識が変わったという。「目標を大きくしたからこそ、大きな成長があった」と高見澤監督は感じている。
今年の全国高校駅伝(12月21日)は、仙台育英高(宮城)、学法石川高(福島)、鳥取城北高、西脇工高(兵庫)などが上位候補に挙がるなか、ディフェンディング王者はどんなレースを見せるのか。
「今年は絶対的なエースが不在です。1区は30~60秒くらい(差が)ついちゃうかなと考えていますが、追いかける展開を想定してきました。慌てず、じっくりと追い上げていきたいなと思っています。我々の強みは選手層です。後半区間は自信を持っていますので、区間賞を独占するぐらいの気持ちでやっていきたい。序盤で大差をつけられても、『絶対に追いつくぞ』『逆転するぞ』という気持ちを持って大会に臨みたいと思っています」
また来年正月に開催される第102回箱根駅伝は、吉岡大翔(順天堂大3)、小池莉希(創価大3)、永原颯磨(順天堂大2)、山口竣平(早稲田大2)、佐々木哲(早稲田大1)、濵口大和(中央大1)らが選手登録された。出身高校別では佐久長聖高が13人で最多となる。
年末年始の駅伝では佐久長聖高駅伝部の「日本一の厳しさ」を耐え抜いてきた選手たちが魂の継走を披露する。


