即座に実施できる対中国の3つの施策

そして長期的な戦略と並行して、日本は直ちに実施できる3つの施策で「迅速な勝利」を追求すべきだろう。

まず、QUAD首脳による共同声明を100日以内に発表。台湾海峡の平和と安定が地域全体の繁栄に不可欠であることを明確にする。中国が日本を孤立させようとしても、オーストラリア、インド、米国と同じ立場を共有する。

次に、経済産業省の補助金を拡大し、半導体、レアアース、医薬品原料、電池材料を製造する企業に対する支援を即座に倍増させる。補正予算で3000億円を追加すれば、企業の国内回帰や友好国への生産移転を2~3年早く実現できるだろう。

最後に、外務省は「民主主義レジリエンス・タスクフォース」を設立し、リトアニア、チェコ、スウェーデンの外交官と定期的なビデオ会議を開始する。これらの国々はすでに中国の経済的強制に直面しており、貴重な経験を持っている。予算をほとんど必要とせず、既存の外交チャネルを通じて即座に実施できる。

竹には節目がある。それは成長の過程で直面した困難の痕跡だ。しかし節目があるからこそ、竹は強靭になる。嵐が来ても、竹はしなるが折れない。風が過ぎれば、竹は再び真っ直ぐに立つ。

日本は世界最強レベルの同盟ネットワークをもち、国民の大多数は民主主義と法を信じ、世界第4の経済大国、技術大国、そして文化大国である。同盟という深い根と、パートナーシップという広い枝を持つ竹のように、日本は嵐に耐え、より高く成長することができるだろう。強靭に、しなやかに、そして決して折れることなく。これが日本の進むべき道である。

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