自分で備えるのならiDeCoがベスト

やはり公的年金に上乗せして老後の生活にゆとりを持たせたいということであれば、貯蓄や投資はある程度必要だと思いますが、少なくとも「個人年金保険」や「毎月分配型投資信託」がそれに相応しいものであるとは思えません。

老後の資産形成に向けて利用するのであれば、制度としては個人型確定拠出年金(iDeCo)が最も有効だと思います。

大江英樹・大江加代『知らないと損する年金の真実【改訂版 2026年新制度対応】』(ワニブックス【PLUS】新書)
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勘違いしている人もいますが、iDeCoというのは制度の名前であって、商品ではありません。リスクがある程度取れる人は、iDeCoの中でできるだけ手数料の安いインデックス型投資信託を使って積み立てていけば良いですし、価格変動のリスクは一切取りたくない人であればiDeCoで定期預金を運用商品として指定しても良いのです。

いずれの場合でも所得控除がありますので、税金の戻り分を考えると現在の定期預金のようにほとんど金利がゼロに近くても、実質の利回りは15%とか20%になる場合だってあります。

30年も40年も据え置いた挙げ句、年利ではせいぜい0.4%ぐらいしかならず、且つ解約すると元本を割ることの多い「個人年金保険」や手数料のバカ高い「毎月分配型商品」よりはよほど賢い選択と言って良いでしょう。

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