宗派の壁を超えた運動

米国の福音派は、神の言葉としての聖書、個人的な回心体験、救いの条件としてのキリストへの信仰、そして布教を重視する、複数の教団、教会、個人からなる宗派の壁を超えた宗教集団であり、運動である。

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アメリカには、長老派やバプテスト派などの多様な宗派が存在するが、福音派はそうした宗派の壁を超えたものとして理解されるべきだろう。つまり、長老派教団の会員でありつつ、福音派を自認する信者も当然存在する。

その歴史的背景には、19世紀の大覚醒運動、20世紀初頭の原理主義運動、そして1950年代の宗教復興がある。ただし、実際に「福音派」と名乗りだしたのは1940年代で、強力な政治勢力として台頭したのは70年代後半だった。