「男性こそが悪」への反発

優遇策に対する反発は、男女平等を支持している層から生じる可能性もある。

セクハラ防止研修の研究でよく指摘されることだが、すでに正しい行動を取っていると思っている人々に対して強制的・過度な施策が行われると、逆に反発や抵抗感が高まり、問題行動が増加する恐れがある。ハラスメントをなくそうと社員に講習や研修を義務化する企業はDEI政策への関心の高まりから増えているが、そうした試みが逆効果になることもあるのである。

というのも、セクハラ研修をはじめとする「女性を守ろう」という政策にはしばしば「男性こそが悪」であり、「男性(優位社会)には何か対策が必要だ」というメッセージが込められているからである。それが男性にとっては自分への攻撃と映ってしまう。このようなメッセージを受けた男性は、たとえ男女平等は良いことと思っていても、反射的に防衛反応を示し、女性、特に女性優遇策へのイメージを悪化させてしまう。