西洋画の禁じ手が駆使された浮世絵

ヨーロッパの近代美術に与えた日本美術の影響には絶大なものがあった。

当時のフランスの美術批評家ロジェ・マルクスは、ヨーロッパ芸術に対する日本の影響に唯一匹敵ひってきするものがあるとすれば、それはルネッサンスにおける古代芸術のみである、とまで書いている。

ルネッサンス期のボッティチェルリやレオナルド・ダ・ヴィンチが、古代ギリシアやローマの精神に戻ることをモットーにしたのと同じ思いで、近代ヨーロッパの芸術家達は、日本美術の精神に近づこうとしていたというのである。