「尻呼吸」が命を救う可能性

昨年は、東京医科歯科大学(現・東京科学大学)の武部貴則教授らのグループが「哺乳類が尻から呼吸する能力があることを発見した」研究で、「生理学賞」を受賞した。

武部教授は、ドジョウが腸でも呼吸できることに着目した。呼吸不全のブタやマウスの尻から酸素を溶かした液体を投与したところ、血中の酸素量が増加したという。肺機能が低下した重篤な新型コロナ患者や乳児の救命に向けた新しい治療法につながる可能性がある、として期待されている。