やなせたかしと向田邦子の知られざる交流
ドラマでは八木から仕事の依頼を受けた蘭子が「やってみたいことがあるんです」と言い(第114話)、シナリオ執筆の展開を示唆するようなセリフが登場する。
実際、向田は雑誌『映画ストーリー』の編集者を経て、脚本家の道を歩み始める。その初期について、やなせは以下のような興味深い記述を残している。
「『映画ストーリー』が廃刊になったあと、(向田が)シナリオを書いて生活していることを知ったぼくは、(編集部註:やなせが関係者だったTVドラマ)『ハローCQ』にも二本ばかり推薦して書いてもらった。出来上ったシナリオに、ぼくが手を入れた。『どんどん直して下さい』と彼女は言ったが、今思えば冷汗ものである。許して下さい、向田さん」(『アンパンマンの遺書』)
後に向田が日本を代表する脚本家・作家になったことを思うと、やなせがシナリオを修正したことについて恐縮するのも、無理のない話かもしれない。
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