親切にされるほど、関係を切りたくなる

さて、多くの読者にとって、児童虐待(子ども虐待)はニュースでたまに見聞きする程度の遠い世界の出来事でしょう。

実は、身近に被虐待者(大人になった被虐待児)がいたとしても、彼らが抱えている心の傷は周囲からは見えません。彼らは、一見、ごく普通の対人関係を維持し、社会に適応しています。「安心の大きさ」は他人からは見えないだけでなく、彼ら自身も自分の安心がどれほど小さいかは知りません。生まれつきその安心しか知らないからです。

しかし、精神科の診療やカウンセリングで彼らの心の状態を詳しく聞くと、他の大部分の人たちとは全く違う生き方をしていることが分かります。