石破首相の続投意思

さて、与党大敗。選挙で負けた総裁のすげ替え、新総裁待望論が持ちあがるのは通例通りだ。だが当の石破首相は、党内で高まる石破有責論に対して「あのような結果を招いたことに対して、心からおわびを申し上げる」と述べながらも、日米関税交渉合意、農業政策、防災分野での実績に触れ「引き続き、この日本国に責任をもってまいります」と続投の意思を堅持している。

それを「権力にすがるのか」と非難する向きも大いにあるようだけれど、自分の采配下で組織に損害が起こった時、トップの責任の取り方は辞任以外にもある。できていないことが多々あり地味さに失望があるのは承知だが、選挙戦法の変化に負けた今回こそまさにそれ(辞任以外の責任の果たし方)が適用されるべきケースである、という確信が、石破首相の据わった三白眼から滲み出ている。

「石破では勝てない」のではない

参院選後、落選した自民議員たちから上がった怨嗟の中に「石破さんのせい」と断じる声はひときわ大きかった。勢いをつけた野党は少数与党国会での内閣不信任決議案提出を取り沙汰し(立民は秋へ見送り)、内外の風当たりは石破首相に厳しい。しかも石破首相が全幅の信頼を以て共に政権を歩んできた森山幹事長が「参院選の総括終了後に幹事長を辞任する」との意向発表は大打撃。詰んでいるとしか見えないこの状況で、なぜ頑なに続投の意思を握りしめるのかと首を傾げる人もいる。