東大卒代表、話す英語は「OK」だけのワケ

先日、インタラクティヴなアート作品をつくることで知られている「チームラボ」代表の猪子寿之さんと話していたとき、面白いことを聞いた。

2018年6月にオープンした東京・台場の常設展「チームラボ ボーダレス」。(AFLO=写真)

猪子さんといえば、テレビ番組などで見て知っている方も多いと思うが、ひょうひょうとした、飾らない性格が印象的である。

行動も発言も自由で、発想が飛躍している。だからこそ、チームラボの作品は面白い。

猪子さんは、東京大学を卒業していて、もちろん普通の意味で学力は高いはずなのだが、どうも話を聞いているとぶっとんでいる。

それで、ふと気になって、「猪子さんて英語話すんだっけ?」と聞くと、猪子さんの表情が「ふふふ」と笑ったように見えた。

「英語、苦手ですからね」
「でも、入試で英語あったでしょう?」
「いやあ、ほとんど零点ですよ」

猪子さんは、数学、物理、化学が抜群にできたので、それで合格したのではないかと言う。

「でも、今は、英語喋らなくちゃいけないでしょ。何しろ、チームラボ、作品が全世界で展示されているし」

この質問に対する猪子さんの答えが凄かった。

「いや、OKしか言わないっすからねえ」
「ん? どういうことですか?」
「海外から問い合わせがあるでしょ。チームラボの作品を買いたいって。そうしたら、条件さえ合えば、こっちはOKって言うだけですから」
「……」