ぼく自身も、毎月3万円で楽しく過ごせると知ったら、働かない罪悪感も将来への不安も消えた。1日1日をいかに豊かに生きるかを第一に考えるようになった。
だからといって、明日どうなってもいいというわけではない。いまの暮らしを健康に続けるため、毎朝の散歩と筋トレ、体重の管理、そして瞑想。日々、心と体のマネジメントは欠かしていない。
ときにはパソコンの故障など、予想外の出費もある。それも踏まえて年間の予算を立てる。それがうまくいくのも、またうれしいのだ。
状況に合わせて、いかに面白さや幸せを見出すか。選択肢は無限にある。だから年収100万円でも、将来に不安がない。もしも、わが家の経済状況がさらに厳しくなれば、頭を切り替えればいいのだ。2万円で、どう豊かに暮らしていけるか、と。
大阪府生まれ。東京大学経済学部を卒業後、大手酒類メーカーに入社し広報マンとして活躍するが、30歳で退職。その後、定職に就くことなく20年以上たつ。神奈川県在住、独身。