効果的なインプット法「アクティブ・リーディング」

第2位は『脳が一生忘れないインプット術』でした。スタンフォード大学・オンラインハイスクール校長の星友啓さんが、インプット力を飛躍的に向上させる方法を教えてくれる一冊です。

星友啓『脳が一生忘れないインプット術』(あさ出版)
星友啓『脳が一生忘れないインプット術』(あさ出版)

誰にでもできる効果的なインプット法として紹介されているのは「アクティブ・リーディング」。

アクティブ・リーディングは、目の前の情報に集中し、積極的な姿勢で読むことを指します。具体的には、読む前・読みながら・読んだ後に分けて、次のように取り組んでみましょう。

【読む前】
・目的設定:自分が何のためにインプットしようとしているのかを明確に意識する
・プレビュー:タイトルやサブタイトル、セクションごとの見出しを読む

【読みながら】
・自分が集中しているかどうか、常にモニタリングする
・重要なキーワードや自分の考え、疑問をメモする
・ときどき読むのをやめて、そこまでの内容を思い出したり、インプットの目的や抱いている疑問を意識し直したりしてから再開する

【読んだ後】
・インプットした内容を「うーん、なんだっけ?」と思い返す

アクティブ・リーディングは意外とシンプルで、今日から実践できます。インプットの効率を上げたいならぜひ試してみてください。

人前で話すときは「ドッジボール」ではなく「キャッチボール」を

第3位にランクインしたのは、数千人のトップエグゼクティブの「話し方の家庭教師」として活動し、『世界最高の話し方』などのベストセラーでも知られるコミュニケーション戦略研究家、岡本純子さんの『なぜか好かれる「人前での話し方」』でした。

岡本純子『なぜか好かれる「人前での話し方」』(東洋経済新報社)
岡本純子『なぜか好かれる「人前での話し方」』(東洋経済新報社)

岡本さんは本書で、緊張をほぐしてくれる方法を5つ挙げています。そのうちここでは、2つを紹介しましょう。

1つ目は「ドッジボールからキャッチボールへ」。

人前で緊張するのは、ドッジボールのコート内で敵に囲まれているような感覚を覚えるから。「自分は視線を向けられる対象」という意識を持ち続ける限り、緊張は解けません。

そこで、目の前にいる人たちは「敵ではなく味方」だと思い込むようにしましょう。具体的には、問いかけによって聴衆を巻き込み、会話のキャッチボールを楽しむようにするのです。

2つ目は「母グマ」になったつもりで「子グマ」のために話すこと。つまり、「自分のため」ではなく「ミッションのため」「聴衆のため」など、利他の気持ちで話してみましょう。

「自分のため」と思うと緊張したり気おくれしたりしがちですが、利他の気持ちを持つと、気負いなく話せるはずです。

春は人前で話す機会が増えるもの。どんな場でも好かれ、伝えたいことをきちんと伝えられるあなたでいたいなら、ぜひ本書の内容を実践してみてください。