SNSの普及スピードにマナーが追い付いていない
公共の場でのマナー問題もそうかもしれないが、中国人の場合、他人がそれをやっているので、自分もやっていいと思っている、あるいは、本人にバレることはないだろうと思って、軽い気持ちでやっていることが多い。これも、誰かが子どもの顔写真を撮ってSNSに載せているのをよく見かけるので、自分もやっていいんだ、と思い込んでいることと共通する問題ではないかと感じている。
中国では、あまりにも急速にSNSが発達した。そのため、そこでのマナーを誰も教えてくれないことも問題で、それを国内のみならず、日本など海外でもやってしまっていることが、問題をこじらせ、大きくしてしまっている一因ではないかと思う。
前述のように、中国人が日本の小学生の登下校の風景を写真に撮り、中国のSNSに載せる行為は断じて許せないことだ。一般の中国人の行為ではなく、一部のインフルエンサーの場合は悪質であり、市議会への無断侵入と同様、取り締まる必要があるだろう。
だが、一般人の場合、中国とあまりにも違いすぎる日本の小学生のことを純粋にうらやましいと思っており、そうした動画が中国でずっと人気を博している神コンテンツであることは、容易に変わらなそうだ。それは、中国では小学生の通学路でさえ安全ではない、という社会の治安と関係しているからであり、この点でも、日中の格差は埋まらないのではないかと感じている。