疲れ目には「紫色の野菜」がいい理由

症状:疲れ目

目がショボショボする、かすむ、充血する、見えづらい、目の奥がダル重い……パソコンやスマホの普及により、現代人の多くが慢性眼精疲労と思われます。特に気になるときは、目にいいと認められている栄養素を含む野菜を積極的に食べ、目を労りましょう。

しん(野菜を育むプロ)、東京慈恵会医科大学附属病院栄養部(監修)『農家が教えたい 世界一使える野菜の教科書 おいしくて体にいい選び方&食べ方』(KADOKAWA)

紫キャベツ、赤じそ
疲れ目スッキリのキー栄養素は「アントシアニン」

紫キャベツ、赤じそ、ともに「アントシアニン」に富む野菜です。アントシアニンとはフィトケミカル(植物に含まれ、「第7の栄養素」と呼ばれる物質)の1つ。目を酸化ストレスから守る抗酸化、目の筋肉の緊張を解く血流促進といった作用により、視力回復など目の健康に役立つことがわかっています。アントシアニンの色素は紫色。

紫キャベツと赤じその鮮やかな紫色は、アントシアニンが豊富であることを示す色と言えるのです。

紫キャベツは生でサラダやマリネに。また、赤じそというと梅干しを漬けるときのイメージが強いかもしれませんが、その他のアイデアは乾燥させてゆかりごはんにする、野菜の「赤じそ漬け」にするなど。風味豊かな赤じそのおかげで塩分控えめでも満足感が出るため、減塩にも役立ちます。

食べる時は加熱せず、生でいただく

目スッキリ! おいしくて体にいい野菜料理

紫キャベツのマリネ
アントシアニンは水溶性で熱に弱いため、水にさらさず生で食べるのが理想。アクが少ない紫キャベツは生食に向いていますが、酢と油でマリネにすると食感が少ししんなりして、より食べやすくなるでしょう。

野菜の赤じそ漬け
大根やかぶ、長いも、きゅうりなどの野菜を赤じそと一緒に漬ければ、ただのおいしい漬物が、“おいしくて目にいい”漬物に。皮にアントシアニンが多く含まれるなすを漬ければ、赤じそとのダブル効果も期待できます。先に赤じその塩漬けを作っておいて、そのつど細く刻んで野菜にあえる方法でもいいでしょう。アントシアニンをゴクゴク摂取できる赤じそジュースもおすすめです。

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