相手の話が止まらなくなる質問のコツ

たっぷり共感して、お互いの中に話の種が渦巻いてきたら、いよいよ質問をしてみましょう。

この状態になれば、少し刺激を与えるだけで相手はいくらでも話をしてくれるはずです。

こちらも相手を想像の中心に置いて、電車の中、旅館、温泉、ご馳走を食べるときなど、相手が旅行中に「しそうなこと」「言いそうなこと」「思いそうなこと」を自由にイメージします。

たとえば、次のような想像ができれば、ずいぶん話ははずみます。

電車の中では奥さんと何を話しているのかな
電車で何か食べるのかな
電車の中でお酒は飲むのかな
旅行バッグの中には何が入っているのかな
そもそも旅行の企画は誰が立てるのかな
行き先を決めるときに、夫婦どちらの意見が強いのかな

大事なのは、自由に発想すること。

「そんなはずはない」「そうに決まっている」と発想にたがをはめると、いい想像はできなくなります。

これはどんな話になっても応用が利きます。

野口敏『どんな人とも楽しく会話が続く話し方のルール』(三笠書房)

「今年は就活の年だ」「子どもが小学校に上がった」「夫が急にランニングを始めた」「娘にはじめての彼氏ができた」……と、相手の会話がどんな話になっても、同じことをしてみましょう。

まずその場面を想像し、気持ちを感じて共感の言葉を伝え、少しずつ質問をしてみる。質問する際も、相手の立場になって想像をめぐらせ、この人はそこで「何を行ない」「何を話し」「何を思うのか」を思い浮かべます。

私の教室では全員でイメージをする練習を行なっていますが、それは楽しい空想が出てきて、よく爆笑が起こります。口下手でおとなしかった人が、自信満々で自分の想像を口にしてくれる姿にもよく出会います。

これを見ても、空想をするということは人間の脳にとって、とても楽しいものだということがよくわかります。

関連記事
【第1回】こうすればどんな環境でも歓迎される…一緒にいて居心地いい人がやっている"4つの話し方"
「笑わない人は要介護に」「ネットでうつ回避」…医者も知らない"幸せな健康老人"の共通点
関西人の「知らんけど」の本当の意味を東京の人は知らない…論破型の関東と決定的に違う関西流の話し方
「子供はまだなの?」はめんどくさいの極み…令和の出産適齢期世代がイラっとする"母親たちの一言"
お金が貯まらない家のクローゼットには大抵コレがある…片付けのプロ証言「お金持ちの家には絶対ないもの」