そう書くと「お金を借りたら利息をつけて返さないといけないから、むしろ損でしょ?」と思われる方もいるかもしれません。ではここで物件価格3000万円の投資物件を、全額自己資金で購入する場合と、自己資金500万円+借入金2500万円で購入する場合で比較してみましょう。ずっと借り手がつく前提とし、年間家賃収入を240万円とします。全額自己資金で購入した場合は、240万円÷3000万円で利回りは8%。一方、2500万円の借り入れに対し、金利3%で35年ローンを組んだとすると、ローン返済額は年間だいたい115万円。240万円から115万円を差し引いた125万円が手元キャッシュフローとして残ります。要するに125万円÷500万円で、投資額に対する利回りは25%。借り入れを利用したほうが、なんと3倍以上の利回りを確保できることになるのです。つまりは、おトク!(なお利回りにも「表面利回り」や「実質利回り」などがあるのですが、この指標は自己資金に対して得られた手取りの率を計算するもので「キャッシュ・オン・キャッシュ・リターン」と呼ばれています。)
このように少ない自己資金で大きなお金を動かし、利益率を高めることをレバレッジをかけるといいます。レバレッジとは英語でテコの意味。テコを使えばかけた力に対し、ずっと重い荷物を持ち上げられることからそう呼ばれます。投資額(購入額)が大きければ大きいほど、実際に手にできるキャッシュフローの額も増えるというのは当然のこと。となれば、もし手元に資金が300万円あるとして、きっかり300万円の区分マンションや小さな戸建てを買うよりも、レバレッジを利かせて3000万円の投資物件を購入したほうが、手元に残るキャッシュフローの額が大きいことはよくおわかりのことと思います。