娘2人と両親との間の溝は相当深いものがある
かなり牽強付会だと私は思うが、巷間伝えられているように、娘ふたりと両親が意思疎通をとれていないというのは事実なのかもしれない。
眞子さんがニューヨークへ旅立って以来、両親とは没交渉のようだし、佳子さんも別宅に住んで、両親とは頻繁に会おうとしないとすれば、2人の娘と両親との間の溝は相当深いものがあると思わざるを得ない。
『秋篠宮』を読む限り、秋篠宮は短気な親だったことは認めているが、娘たちを慈しんで育ててきた父親のように思う。
少なくとも、ここまで娘2人から遠ざけられる父親、母親だとは思えない。しかし、両親が気付かずに傷つけてしまった“過去”があり、そのことを娘たちは今でも「許せない」と思っているのかもしれない。
世界中でベストセラーになっている英国ヘンリー王子の『SPARE』の中に、父親の心無いやり方に、ヘンリーが深く傷ついたという個所がいくつかある。
文藝春秋(3月号)の「ヘンリー王子“暴露本”の読みどころ」(多賀幹子・英国王室ジャーナリスト)から紹介してみよう。
17歳でコカイン吸引という衝撃的な過去も
今さらいうまでもないが、ヘンリー王子の母親はダイアナ元妃である。この本の中でも、母親についての記述部分に多くのページを割いているようだ。
ヘンリー王子は母親が自動車事故で亡くなったパリのアルマ橋を訪れ、当時と同じスピードで車を運転してもらったことを明かしている。
「十七歳のときにコカインを吸引したという衝撃的な告白も出てきますが、これも母親の死を受け入れられず自暴自棄になっていた少年時代の逸話のように見えます」(多賀氏)
多賀氏の訳で見てみよう。
「この頃、僕はコカインを吸っていた。週末に郊外の友人の家に行き、コカインをもらった。それからも何度か吸っていた。そんな楽しかったわけでもないし、周りのみんなのように幸せな気分にもならなかったが、気分を変えることができた」
「僕は心底不幸な十七歳の少年で、現状を変えてくれることなら何でも試してやろうと思っていた」
ヘンリー王子をここまで追い込んだのは、母親が死んだときの父親チャールズの「冷たさ」にあったようである。