イギリス、オランダ…光熱費が月12万円になった家庭も

また、エネルギー供給業者も、さまざまな料金プランや支払いオプションを導入して、消費者がエネルギー料金を管理できるようにしています。しかし、エネルギー料金があまりにも急激に上がっているために、生活苦に陥っている家庭が少なくないのです。

たとえば、一般的な家族4人の家庭では、以前は光熱費が月に3万円程度だったものが、現在は6万円から10万円と「2倍以上」になっている家が少なくありません。

谷本真由美『激安ニッポン』(マガジンハウス)

賃金がインフレ率ほど伸びていない家庭が増えていることを考えると大変厳しい状況です。イギリスでは賃金が年に2%も伸びない職業がかなり多いのです。

これでインフレ率が10%を超え、つまりものの値段が1年で10%以上高騰していて、光熱費も倍額以上になっているわけですから生活が苦しくなって当然です。

これはイギリスだけではなく、欧州の他の国も似たりよったりで、私の知っている範囲だとオランダやフランスに住んでいる人で、光熱費が月に12万円以上になってしまったというお宅もありました。

彼らは相当節制して生活しているのですが、それ以上に光熱費の高騰が家計を圧迫しているのです。

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