とうとう妻に熟年離婚を切り出した

N郎さんは、H乃さんとの再会がとても楽しい時間だったと話す。「働き盛りの頃からの自分を知っていてもらえるという安心感と照れくささが居心地いいというか。もともと頭の回転が速くて話していても年の差を感じさせないほど楽しいH乃は、年齢や経験を重ねてさらに人間的に魅力を増していました」。

再会が楽しかったのはN郎さんだけではなかった。H乃さんいわく「正直な話、昔よりお金と時間に余裕ができたN郎さんは出会った頃よりずっと魅力的だと感じました」。そして再会からほどなくして2人は不倫関係になったという。

N郎さんは先日、妻に熟年離婚を切り出したところだ。「妻は寝耳に水だったようで『絶対に認めないから!』と逆上しているが、今後は弁護士を立てて離婚の話を進めていくつもりです。どう考えても妻よりH乃のほうが人としての相性がいいので、自分の決断したこの選択に間違いはないと確信しています」。

写真=iStock.com/Olivier Le Moal
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「自分ひとりでは過ごせない人」に熟年離婚は向かない

勢いで不倫に走る若い世代とは異なり、シニア世代の不倫は長い時間をかけて慎重に関係を育む“本気度”の高さが目立つ傾向がある。その結果、熟年離婚につながるパターンも少なくない。

妻との円満な関係を再構築することに諦めている夫や、夫にはとうの昔から愛想を尽かしている妻が、「最後の恋」に賭けてみようと自分の人生を自分自身で選び取っていこうとする印象も受ける。

もちろん、いくつになっても愛する人のいる人生は充実感が増すものだが、不倫相手がいるからといって、わき目もふらずに熟年離婚という選択をするのはおすすめしない。あくまでも離婚はしないに越したことはないからだ。

とくに「自分ひとりでは過ごすことができない」「『ときにはひとりで過ごしたい』という相手に寂しさを感じる」という人は要注意。「ひとりでも生きていくことはできるが、ふたりならもっと心強い」「ひとりでも幸せだが、ふたりならもっと幸せになれる」という考えがあってこそ、最強のパートナーシップといえるだろう。

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