学生時代に付き合った女性と似た不倫相手

そんなM太さんのグチに付き合って聞いてくれたのが、同じ職場で働く4歳年上のバツイチのシングルマザーだった。「彼女は自分より人生経験豊富なせいかとてもおおらかで、いつでも俺を優しくなぐさめてくれるんです。昔、今の妻と知り合う前、学生の時にひとりだけ女性と付き合ったことがあるんですが、その相手も年上の社会人でした。その時の印象が強く残っているせいか、『この人になら甘えても受け入れてもらえるんじゃないか』と思ってしまい、俺のほうから積極的に口説きました」。

M太さんいわく、「妻が俺のことをないがしろに扱っているうちは、不倫をやめるつもりはない」とのこと。どうやら、自分の心の安寧を不倫相手に求めているようだ。そんなM太さんの弱みにつけこんでいるのか、したたかなのか、不倫相手の女性は「私がM太くんの奥さんになったら、毎日晩酌に付き合うし、マッサージもしてあげるのに。私、これでも尽くすタイプの女なのよ」とM太さんに猛烈なアプローチをしてくるという。

「でも、そんな彼女の気持ちが今の俺にはうれしいんです。子供のことは可愛いけれど、最近は『妻と上手く別れて、彼女と一緒になる方法はないものだろうか』という考えが頭から離れないんです」。

短大卒業後すぐに結婚した“模範的な専業主婦”

【CASE3】結婚30年目にして「運命の人」と出会った不倫妻

「不倫はドラマや映画の世界の話。まさか自分の身に起こるなんて想像もしていませんでした」と興奮気味に話すJ子さん(50歳)は短大卒業後すぐ親の紹介で知り合った4歳年上の夫と結婚、3人の子供はそれぞれ独立している。

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J子さんの夫は、地元で代々続く土木系の会社を営んでいる。「4代目となる夫は消防団や学校のPTAも引き受けるなど地元とのつながりも深く、付き合いも多方面。飲み会や出張も頻繁にあり、若い頃は寂しい思いをすることもあったけれど『2人の子供と何不自由なく暮らせているのは夫のおかげ』と思って、これまで専業主婦として家族を支えてきました」。

絵に描いたような“模範的な専業主婦”だったJ子さんが不倫に走ったきっかけは、友人の開いた写真展を訪れた時のことだったという。「展示されていた作品はどれも素晴らしかったのですが、その写真を撮ったカメラマン本人を友人に紹介された瞬間『なんて素敵な人だろう』とためらいなく恋に落ちました」