「ぼったくり男爵」の利権を改める好機が来ている

閉鎖的に選出されるIOC委員らも「五輪貴族」とも揶揄やゆされ、特権的な地位を盾に過剰な接待を受ける悪習が問題化している。

多数の開催候補都市がわれ先にと接待合戦を繰り広げることで生じていたが、少なくとも冬季大会に関しては開催地の選択肢が限定的であり、構図が変化するのも時間の問題だ。五輪貴族への歓声はいつしか波が引くように静まりかえることだろう。

開催都市が現在よりも強い立場を示すことが可能になれば、不平等な開催契約の見直しも夢ではない。パンデミックでも開催を取りやめることができないという、公衆衛生を犠牲にして五輪貴族にくみする異常な契約は、改められるべき時が来ている。

CBCは昨年12月、温暖化で候補地の調整が難しくなっている冬季五輪について、IOCが従来よりも柔軟な運営を検討していると報じている。少数の都市での輪番開催などの可能性が議論された模様だ。IOCとしても、候補地が貴重になりつつあることを認識しているとみえる。

少なくとも2030年大会については五輪に対する国内の不信が災いし、IOCは開催都市未定の窮地に立たされた。世界を熱狂させる一大イベントが、これを機に少しでも健全化へ動くことを願うばかりだ。

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