「上司を輝かせ」れば、自分が輝く

続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。第5位は『成功する人の仕事のやり方』でした。

ナイジェル・カンバーランド著、高崎拓哉訳『成功する人の仕事のやり方』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

本書の著者は、エグゼクティブコーチとして多くのプロフェッショナルに接してきたナイジェル・カンバーランド氏。本書では、著者がプロフェッショナルたちから見出した“仕事で成功する50の秘訣ひけつ”が紹介されています。

注目したいのは「上司の扱いに習熟する」。あなたの成功の鍵を握っているのは、ほかならぬ上司です。なればこそ、仕事で成功したいなら、上司とうまく付き合うことは不可欠なのです。

では、具体的にどうすればいいのか。最も重要なのは「上司を輝かせること」です。

上司を輝かせるための具体的なアクションとして、「上司の負担を減らす」に挑戦してみましょう。上司が手一杯のとき、助けを申し出るのです。上司が思わず頼りたくなるような部下になれれば、あなたの評価は自ずと上がっていくでしょう。

数々のプロフェッショナルたちに共通する「50の秘訣」が示された本書。新入社員からベテランまで、多くのビジネスパーソンの助けになること間違いなしの一冊です。

感性のある人は家のハンガーの数を減らす

第6位の『感性のある人が習慣にしていること』にもご注目ください。

SHOWKO『感性のある人が習慣にしていること』(クロスメディア・パブリッシング)

多くの人が憧れる、「感性のある人」。感性のある人に憧れつつも、「私にはセンスがないから」「感性なんて、特別な人だけが持っているものだろう」と思い込んでいる人もまた多いのではないでしょうか。

しかし、アーティストとして活躍する著者のSHOWKO氏によると、それは誤解です。本書では「感性は日常の習慣によって高める」という信念のもと、感性を高めるための習慣が紹介されています。

その習慣は大きく5種類に分けられます。日常の細部に目を向ける「観察する習慣」、身の回りや自分の心を「整える習慣」、新たな視点からものごとを解釈する「視点を変える習慣」、自分の“好き”を広げる「好奇心を持つ習慣」、そして些細なことでも自覚的に選択する「決める習慣」です。

今日から実践できる「整える習慣」として、家のハンガーの数を減らしてみてはいかがでしょうか。ハンガーの数を決め、「ハンガーが埋まっている場合は、買うのを諦めるか、すでにあるものを代わりに処分する」をマイルールにすると、自然と手持ちのアイテムが減っていき、常に一軍の服だけを身に着けられるようになるでしょう。それが、自分のスタイルを持つことにつながります。

本書のページをめくって、今日からできそうな習慣を見つけてみませんか?

5000人超の精鋭を選抜した人の「人を見る目の磨き方」

最後にご紹介したいのが、第8位の『人を選ぶ技術』。

小野壮彦『人を選ぶ技術』(フォレスト出版)

あなたは「人を見る目」に自信があるでしょうか?

イエスと断言できる人は決して多くないでしょう。「人を見る目」は、学校や新人研修で教えてもらえるようなスキルではないからです。人を見る目がなく、採用やパートナー選びで苦労した経験がある方は決して少なくないでしょう。

本書では、かつて世界最高峰の外資系ヘッドハンティング会社で100社以上、5000人超のエグゼクティブ人材を見てきた著者が「人を見る目の磨き方」を教えてくれます。

最大のポイントは、人間の内面を「4つの階層」で捉えること。地上1階は経験・知識・スキル、地下1階はコンピテンシー(行動特性)、地下2階はポテンシャル、地下3階はソース・オブ・エナジー(エネルギーの源泉)という構成です。

本書では、この4つの階層をじっくり見極め、相手の内面を丸裸にするための具体的な手法が解説されます。採用にかかわる方はもちろん、採用「される」側に立つ人や、友人・パートナー選びで失敗したくない方にとっても必読の一冊です。

今月も、悩みの解決法からノート術、思考法まで、幅広いジャンルの本がランクイン。ほかにも、先月第14位だった『心理的安全性を高めるリーダーの声かけベスト100』が第20位と、依然として多くの方に読まれています。来月はどのような本が多く読まれるのか、引き続きチェックしてまいります。

関連記事
「スマホ育児」で育った子は将来どうなるのか…非行や不登校に共通する「国語力崩壊」という恐ろしい大問題
断捨離も"こんまり法"もできるのに…やっと気付いた「今まで部屋が片付かなかった根本原因」
こうして陰謀論者が増えていく…モーリー・ロバートソンが「日本人のクイズ番組好き」を危険視するワケ
自ら不安の沼に落ちる人は「頭がお暇」な状態…幸福度が高い人生を送る人が絶対しないこと
「仕事やお金を失ってもやめられない」性欲の強さと関係なく発症する"セックス依存症"の怖さ