2023年は世界恐慌の可能性

【森永康平】安倍さんはあのような形で亡くなってしまいました。一方、アベノミクスを支えてきた日銀の黒田さんは来年春に退任します。来年4月以降は悲惨な状況になりそうな予感がします。

経済アナリストの森永康平氏(写真=YouTubeチャンネル『森永康平のビズアップチャンネル』より)

【森永卓郎】来年は世界恐慌の可能性がきわめて高いと思います。

わたしは、マーガレット・サッチャー以来続いているグローバル資本主義が、ついに崩壊の時を迎えている、という現状認識を持っています。

「グローバル資本主義の罪」は大きくわけて3つあると思います。

1つ目の罪は地球環境をぶっ壊したこと。アメリカでハリケーンの被害が拡大したり、ヨーロッパも干ばつに苦しんだり、日本でも洪水被害が相次ぐなど、世界中ありとあらゆる場所で、地球環境を破壊した影響があらわれている。

資本主義の発展と温室効果ガスの排出はきれいにリンクしています。

ある経済学者によると、富裕層が排出する温室効果ガスの量は、庶民の1万倍にも上るそうです。

こうしたことを今すぐ止めないと地球が危ない、と考える人が増えたことが、グローバル資本主義が崩壊する要因となっていると思います。