「家庭内離婚」「仮面夫婦」状態を打破する

「家庭内離婚」「仮面夫婦」を続けるうちに、前頭葉はどんどん老化していく。そんなことになるくらいなら、すっぱり別れて新しい可能性を追求したほうがいい。

「熟年離婚」という言葉がすっかり定着して久しい昨今ですが、そんな離婚の多くは、妻側からの申し出によるもの。ある日突然、離婚届を突き付けられて慌てるのは夫のほう。

和田秀樹『医者が教える50代からはじめる老けない人の「脳の習慣」』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

しかし仮にここでいったん元のさやに収まっても、その後もこれまで通り一緒に暮らしていけるのか――もちろん、「とりあえず」一緒に暮らしていくだけならできなくもありません。惰性で、いわゆる「家庭内離婚」「仮面夫婦」を続けながら。しかしこれほど、互いの脳にダメージを与え合う関係もありません。まず、我慢。これが前頭葉機能を低下させます。

さらに、惰性でずるずるの生活では前頭葉を刺激するチャンスもありません。そんな生活を続けるくらいなら、すっぱり別れて、再婚活でもして第二の結婚生活に踏み出すことも選択肢のひとつとして考えたほうがよいのではないか、と私は思っています。

さらに、人生80年もあるなら生涯2回結婚制というのも「アリ」ではないかと思います。

子供を産み育てるための結婚と、晩年の人生を本当に気の合う人とともに送るための結婚と――そのほうが新しい可能性も開けてくるというものです。

「そうは言っても今さら自分の生活は変えられない」、まずはその思考を変えることです。

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