独自色が顕在！いま、腕時計の進化がおもしろい

FRANCK MULLER
フランク・ミュラー

「ブラック・クロコ トゥールビヨン」

ケースのみならず文字盤にまで斑パターンを施し、クロコダイル・ストラップと一体化したような斬新な意匠が目を奪う「ブラック・クロコ」。昨年発表のこのモデルに、今年はクロノグラフやクレイジー・アワーズなどの機能を備えた新作が加わった。このモデルは斑パターンの魅力を引き立てるように控えめにトゥールビヨンを搭載。色香漂うトノウ・カーベックスケースとトゥールビヨンの組み合わせは洒脱な大人にこそよく似合う。

GIRARD-PERREGAUX
ジラール・ペルゴ

「ロレアート スリー・ブリッジ・トゥールビヨン」

文字盤上に矢のような3本のブリッジを横たわらせた異彩を放つ設計で、1889年のパリ万博で金賞に輝いたトゥールビヨン懐中時計。機構とデザインが巧みに融合したジラール・ペルゴの美意識の象徴とも言うべきこの時計を称えて、同社では1981年から復刻版を発表している。今年の新作は3本のブリッジにブルーのスピネル（尖晶石）を用いた贅沢な仕様。歴史的なデザインの中にどこか近未来的な先進性を感じさせる愛好家垂涎の一本だ。

IWC
アイ・ダブリュー・シー

「パイロット・ウォッチ・クロノグラフ“トップガン・ミラマー”」

1930年代から続く「パイロット・ウォッチ」コレクションを再編・拡充した今年のIWC。フライバック・クロノグラフを備えるこの新作は、通常の分表示目盛りの内側に独立して時表示目盛りを配置。セラミックケースやカーキのストラップなど今風のミリタリーテイストが目を引くが、視認性を考慮した意匠はいかにもIWCらしい。モデル名は、かつてアメリカ海軍の養成機関“トップガン”が置かれたカリフォルニア州ミラマーに由来する。

JAEGER-LECOULTRE
ジャガー・ルクルト

「マスター・ウルトラスリム・トゥールビヨン 40」

独自の1000時間コントロールテストで知られる「マスター・コントロール」をはじめ、あらためて精度を追求した新作を展開した今年のジャガー・ルクルト。トップクラスの技術力で高品質な時計づくりを一貫してきた同ブランドの原点回帰と見て取れる。こちらは薄型のラウンドケースに新開発のトゥールビヨンムーブメント「キャリバー982」を納めた新作。シンプルなデザインで値頃感も高く、普段使いに格好のトゥールビヨンだ。