実際に冒頭で紹介した「Google Search is Dying」の記事内で、Google検索では検索ワードの直後に「Reddit」がレコメンドされることが多くなっていると記載があります。それだけ「検索クエリー Reddit」と打ち込む人が増えているのでしょう。
「生情報」と「信頼性」を作り出すRedditの仕掛け
Redditがここまで人気を博した理由は、主に2つあると考えています。
一つ目が「Subreddit(サブレディット)」です。ジャンルごとのコミュニティのようなもので、2ちゃんねるの「板」に相当すると考えてください。とても細分化されているのが特徴で、各種サブレディットの数は2021年で280万にのぼります。
中には大きなサブレディットもあり、例えば、ゲームストップ株騒動の発端となったのも「WallStreetBets(WSB)」という人気サブレディットでした。
サブレディットの種類は多岐にわたります。例えばその中から映画のサブレディットを開き、先日アカデミー賞外国語映画賞を受賞した「Drive My Car」を検索してみます。するとNewsやDiscussionなどのタグがついた結果が表示されます。
その中のDiscussionを開いて見ると、多数のユーザーが映画の感想や内容に関する個人の見解を投稿しています。しかも一人の書き込みに対し、ほかのユーザーが書き込みをしてやりとりが生まれ、話が広がっていくのでとても臨場感があります。
まさに「生の情報」です。
信頼できる情報はユーザー、コンテンツごとに判断される
理由の二つ目が、投票システムです。Reddit内の投稿の左側には上下の矢印がついていて、上向きの矢印を押せば「Upvote(賛成)」、下向きを押せば「Downvote(反対)」となります。
投稿のポイントは、賛成ボタンで増え、反対ボタンで減ります。ポイントの高い投稿は上位に表示され、ポイントの低い投稿は下がっていきます。そのため誹謗中傷や嘘などマイナス評価が付きやすい投稿は、自然と目に触れにくくなるのです。
また「Karma(カルマ)」というユーザーごとの評価制度もあります。投稿に紐付けられたユーザーのプロフィールからカルマの数字を見ることで、その投稿の「信頼度」を測ることができます。