私は2013年から年間リターンの記録をブログに残しています。
毎年のリターンにバラツキはあるものの、この間における日経平均株価の幾何平均リターンは、NYダウ平均株価のそれを上回っています。
これはつまり、2013年を起点とするならば、NYダウ平均へ投資をするよりも、日経平均へ投資をした方が、パフォーマンスに優れていたことを意味しているのです。
もちろん、事の成否をどの時点で判断するかによってその評価は分かれます。ですが、日本株が長期的な資産形成に寄与してくれていることに疑いの余地はありません。
以上のような観点から私は、長期配当投資を是としている個人投資家にとっては、日本株ほど魅力的な投資先はないと考えています。
米国株ブームに安易に乗らないほうがいい
また、最近は米国株が好調であるがゆえに、このような見解を持っている投資家は少数派です。この事実さえも、将来のリターンを高めてくれるといえます。
どういうことなのか、疑問に思った方もいることでしょう。調子のいい米国株のように、多くの投資家が前のめりになって投資をしている状況では、その投資先は人気の高さから、その株価が適正な水準を超えていることがよくあります。
また、株価の上昇を見た新たな投資家が、「これは儲かりそうだ」と考えて、割高になっている株を買っていくことも、めずらしくありません。人気がさらなる人気を呼んでいる状態です。
しかし、株価は最後には適正な水準にまで下落していくもの。いえ、多くの場合、適正な水準からさらに売り込まれます。その結果として、人気のある時に高値で買った人の多くが損をしてしまうのです。
一方、誰もが無関心で人気がない投資先は、株価が本来の価値よりも下回っていることが多く、安く買うことができます。
こういった投資先の株価は、やがて適正な水準に戻っていくもの。その過程で株主は利益を得られるのです。
日本の資産バブルや米国のITバブルの絶頂期に、意気揚々と投資をしていた多くの投資家たち。その最後は悲劇で終わりました。それに対して、バブルが弾けて誰も買いたがらない時に株を買っていた少数の投資家は、その後、莫大なリターンを上げることができました。