誰もできないことが価値になる

着眼点④ 「どんな山でも引き受ける」から依頼が来る

自分に投資することは、自分の「価値」を高めることにつながります。周囲の人たちがその価値を認めるようになれば、ビジネスは大きく動き出すことになります。

現在の僕には、「どんな山でも、どんな物件でも引き取る」という、他の人にはない価値があります。

太いパイプで繋がった不動産会社の担当者は、僕の価値を認めているから、次々と「お金をもらって引き取る案件」を回してくれるのです。

大事なことは、できるだけ早く他の人と明確に差別化できる価値を身につけることだと思います。

「誰でもできること」が「上手にできた」としても、それは価値ではありません。誰もできないようなことができるから、周囲の人が価値として認めてくれるのです。ビジネスの世界だけでなく、スポーツでも芸能でも、求められているものは同じだと思います。

僕の場合は、それが「どんな物件でも引き取る」であり、「転売することは考えない」ということですが、不動産会社の人たちが、その価値や持ち味を評価してくれているからビジネスとして成立するのです。

こうした信頼関係は、担当者が僕の「価値」を認めてくれている限りは、これからも続いていくと思っています。

仮に、その担当者が僕ではなく、オンラインサロンのメンバーと直接やりとりをするようになったら、僕は必要ないということですから、もう二度とその人とビジネスをすることはないと思います。

それで困るということはありませんし、それも縁ですから、別に揉めることもありません。もし今のビジネスが絶たれたら、他のビジネスを始めるだけのことです。そのための自分への投資は、すでに十分にやってきたと思っています。

僕が「1円の山」を買い続ける理由

着眼点⑤ 差別化を図り「ブルーオーシャン」を創り出す

他の人と明確に差別化できる「価値」を身につけることは、「ブルーオーシャン」(競争相手のいない未開拓市場)を創り出す原動力になると思います。

電柱を探して山を買うことや、不動産を入手して賃貸弱者の人たちに格安の家賃で提供するなど、僕は他の人と明確に差別化できるビジネスをやっています。

他の人と競合になることはありませんから、結果として「ブルーオーシャン」になっているのです。

なぜ、競合にならないのか、山投資のケースで説明します。

現在、山を買っているのは、投資家かキャンプやグランピングなどで山を使いたいと思っている人たちです。

山を使いたい人は、それを定価で買って目的を達成します。投資家は、山を買ったら、できるだけ早く転売して、元を取ろうとします。

僕の場合は、山を買っても転売して元を取ろうとは思っていません。「何かあったら面白いな」と期待しているだけで、基本的には自分で持ち続けています。

投資家の目には、それが「浪費」と映るようですが、別に損をして山を買っている訳ではないですし、むしろ徹底的に損をしないように注意して買っています。

写真=iStock.com/Dilok Klaisataporn
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彼らのように出口を優先的に考えたり、リスクを過大に評価したり、目先のリターンを求めていないというだけの違いですが、その違いが大きな意味を持っているのです。

投資家は山を買ったら「誰かに売って利益を上げる」ことが狙いですから、彼らが1円の山を買うことはありません。

持ち主が1円でもいいから手放したいという山は、他に転売できるだけの価値があるとは限りませんし、余計なリスクまで背負い込む可能性があるからです。

僕は1円で山を買いますし、転売が目的ではないのでどんな山でも買いますから、そうした案件が次々と僕のところに集まって来ます。

この「1円の山を買うか、買わないか」という違いが、僕の前にブルーオーシャンを創り出しているのです。