スケート(高校生)の競技人口はサッカーの0.5%しかいない
参考まで、他競技の数字(令和3年度)は以下の通り(左が男子で右が女子)。
水泳(競泳):1万8500人(2008校)、1万1019人(1820校)
バスケ:8万5358人(4261校)、5万4844人(3740校)
バレー:4万9384人(2765校)、5万7264人(3806校)
卓球:5万104人(3999校)、2万2016人(3350校)
サッカー:14万9619人(3937校)、1万714人(671校)
バドミントン:6万8618人(3594校)、5万6681人(3701校)
柔道:1万2045人(1659校)、3579人(991校)
夏季五輪でおなじみの競技と比べて、スケートやスキーの競技人口の少なさは一目瞭然だ。スケートは約15万人のサッカーの0.5%、スキーは同0.8%でしかない。マイナーな印象の強い男子ソフトボールの3714人(250校)と比べても、圧倒的に少ない。
では、高校生以外ではどうか。日本スケート連盟(JFS)の調査によると、2019年時点でJSF競技登録者数は約7600人(スピードスケート、フィギュアスケート、ショートトラックの男女総数)。2029年には2万人を目指している。
ちなみに、スピードスケートの強豪国・オランダは3万6000人の競技人口がいるという。オランダの人口(約1700万人)は日本の約13%だが、競技人口は約4.7倍もいるのだ。またアメリカはフィギュアスケートだけで18万4000人(スピードスケートは2100人)もの競技人口がいる。
今回、北京五輪の女子スピードスケートで27歳の高木美帆が5つのメダル(金1、銀3、銅1)を獲得できたのは、少ない競技人口ながら大健闘したといえるだろう。だが逆に言うと、日本代表として出場したスピードスケートの8選手中6人が前回経験者で、世代交代がうまくいっていない可能性も否定できない。
スキージャンプはどうかというと、こちらも寂しい状況だ。2014年のソチ大会から始まった女子の五輪スキージャンプの競技人口もかなり少ない。SAJ(全日本スキー連盟)登録者数は中高生を含めても90人ほど。そのなかで国際スキー連盟(FIS)登録者数は40人ほどしかいないのだ。
ウインタースポーツの先細りに関連しているのは施設の問題だ。スピードスケートやスキージャンプをする場所はその規模の大きさや維持コストなどもあり、全国あちこちに作ることは困難で、競技人口の急増は望み薄だ。