市場の需給バランスを見分けよう

より多くの収入を手にするには、市場の需給バランスを見分けることが重要です。需要が少なくて供給が余っているエリアでは、多くの収入を手にするのは困難です。ポイントは、確かに需要はあるけど、まだ十分に供給されてないエリアで、自分が社会貢献できそうな仕事を探すことになります。

つまり、「自分の才能や、やりたいこと×社会貢献=生活に十分な収入」という方程式をどうやって解くかが、より多くの収入を得る答え、すなわち、キャリア選択における最適解や納得解を導く方法になります。

こだわりが収入アップを邪魔することも

市場の需要は時代の流れによって変わるため、社会貢献できるエリアも変わります。かつては、需要がたっぷりあって供給が少なかったうちは花形だった職業も、技術革新や様々な時代の変化の中で需要が少なくなって供給が余れば、途端に斜陽産業へ転換してしまいます。

勝間和代『勝間式生き方の知見 お金と幸せを同時に手に入れる55の方法』(KADOKAWA)

例えば、私が本を書き始めた2007年前後は新書の全盛期で、インターネットが今ほどは普及していませんでした。多くの人が隙間時間に新書を読んでいたため、様々な新書が何万部、何十万部と売れたのです。

それが今や、新書を読んでいた時間はほとんどSNSに吸収されてしまいました。YouTubeは、当初は面白系コンテンツが中心でしたが、最近はあらゆるコンテンツを発表する場になり、ブログに取って代わりました。この状況で、私が新書の執筆だけにこだわってキャリアを積もうとしたら、あっという間に生活が成り立たなくなったでしょう。

需給バランスの変化を踏まえて、自分の時間を投資しても社会貢献度が低くなった分、新書の執筆を縮小させて、評論や講演活動のほか、最近ではYouTubeチャンネルの開設など、どんどんほかのことに着手していったわけです。

アナログなやり方も維持する意義

ブラックスワン』や『反脆弱性』(共にダイヤモンド社)の著書で、急進的な哲学者としても知られるナシーム・ニコラス・タレブという人物がいます。

彼は、雇用喪失が起こる未来を生き抜くには、ITやAIなどの最先端技術をフル活用しながら、相反するアナログなやり方も維持して、自分のキャリアがどちらに傾いてもいいように備えておくこと、と言っています。バーベル戦略と言われるもので、私も有効な方法だと考えています。

私が執筆活動を続けるのは、今も変わらず文章を書くのが好きだから、というのが大きな理由ですが、戦略的に間違いではないことを自負しています。

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